SNSのリサーチ、スプレッドシート1枚で一括管理する方法

Series / 社内DXの途中経過 #2 ── SNSリサーチ編
SNSのリサーチ、スプレッドシート1枚で一括管理する方法
InstagramやTikTokで「これ参考になる」と思った投稿を、1か月後に見返せていますか。
僕たちは見返せていませんでした。保存はしているのに、必要なときに出てこない。スプレッドシート1枚に集めたら、これが止まりました。
この記事で分かることは3つです。
- リサーチしたSNS投稿を、あとから探せる形で貯める方法
- InstagramとTikTokを1枚の表に並べて見る方法
- 作ったシートを続けて使うための、スマホ側のひと工夫
参考になった投稿の保存先、だいたいこの4つに散らばっていませんか。
- Instagramの保存フォルダ
- LINEの自分宛てトーク
- スクリーンショット
- メモアプリ
どれも「保存する」まではできます。問題はその先です。
1か月後に「あの、社長にマイク付けてたやつ」と言われて、すぐ出せる人はほとんどいません。保存した場所に、検索できる言葉が残っていないからです。
まず、実際に使っているシートを見せます
説明より現物のほうが早いので、社内で回しているシートをそのまま出します。
Figure 1
A列にURLを貼る。右の列は全部あとから勝手に入る
→ 画像は横にスクロールできます
列は全部で15。入っているのは、URL・投稿日・良い・採用確定・媒体・表示名・アカウント・再生数・いいね・コメント・タイトル・ジャンル・要約・ハッシュタグ・更新日時です。
人が入力するのは、いちばん左のURLだけ。InstagramでもTikTokでも貼り方は同じで、URLの形を見て自動で振り分けます。
よくある課題① 保存はしているのに、見返せない
まず、URLを貯める場所の話です。
LINEの自分宛てトークにURLを投げるのは、いちばん手軽です。うちも半年やっていました。それでも見返せなかったのは、こういう文字列だけが残るからです。
https://www.instagram.com/p/DPsjR_nk9r0/
これを見て、何の投稿か分かる人はいません。キーワードで検索しても引っかかりません。
解決:貼った瞬間に「言葉」が付く
シートに貼ると、キャプションから3つの列が自動で作られます。
- タイトル… キャプションの書き出しを40字まで
- ジャンル… 「沖縄・離島」「ビジネス・経営」など、辞書と照合して最大2つ
- 要約… ハッシュタグ・URL・絵文字を落とした本文を110字まで
これが効きました。動画を1本ずつ開かなくても、表をスクロールするだけで中身を思い出せます。
いま入っている14本のうち、3本は「未分類」でした。キャプションが外国語だったり、ハッシュタグしか書かれていない投稿です。辞書に言葉を1行足せば拾えるので、使いながら育てています。
よくある課題② InstagramとTikTokを、別々に見てしまう
次に、並べ方の話です。
InstagramはInstagramのアプリ、TikTokはTikTokのアプリで見る。当たり前ですが、これだと「どっちの投稿がより伸びているか」を頭の中で比べることになります。
数字の桁も感覚も違うので、まず正確に比べられません。
解決:媒体を混ぜて、同じ列に並べる
Figure 2
媒体がちがっても、同じ列に並ぶ
| 媒体 | アカウント | 再生数 | いいね | ジャンル |
|---|---|---|---|---|
| @fractus.vamp | 6,529,691 | 3,018,965 | 未分類 | |
| @onlyonemarine.okinawa | 3,005,108 | 9,328 | アクティビティ/旅行・観光 | |
| @shacho_to_ochi | 272,304 | 24,672 | ビジネス・経営 | |
| TikTok | @mio85775 | 84,900 | 1,163 | ビジネス・経営 |
| @pito_820 | 44,932 | 1,697 | 旅行・観光 | |
| TikTok | @shunzo225 | 7,328 | 163 | 沖縄・離島 |
→ 表は横にスクロールできます
並べてみると、再生数といいねの比率が媒体でまるで違うことが一目で分かります。この表がないと、そもそも気づけません。
1点だけ注意があります。Instagramは再生数を公開していないので、その列は推定値です。実数か推定かはセルのメモ(右上の黒い三角)に必ず書いています。社内で並べ替えるぶんには十分ですが、クライアントに出す数字としては使いません。
よくある課題③ そもそも、シートに移すのがだるい
最後は、続けるための話です。ここがいちばん大事でした。
シートを作った週は、みんな貼ります。問題は翌週です。だんだん貼られなくなります。
理由ははっきりしていました。スマホでSNSを見ている最中に、ブラウザを開いて、ブックマークを探して、シートを開く。この手数が長すぎるのです。
LINEに投げるのが強いのは、それが1タップで終わるからでした。仕組みが悪いのではなく、動線が長いだけだった。
解決:シートを、ホーム画面のアイコンにする
iPhoneに最初から入っている「ショートカット」アプリを使うと、5分でできます。アイコンをタップした瞬間にシートが開くようになります。
Figure 3
スプレッドシートをホーム画面に置く(iPhone)
これで、投稿を見つけてから貼るまでが数タップになります。LINEに投げるのと手数が変わらなくなって、ようやく貼られるようになりました。
作っただけの仕組みは、使われません。いつもの動線のどこに置くかまで決めて、はじめて運用に乗ります。
まとめ
やったことは、この3つだけです。
- 集める… URLを1列に貼れば、タイトル・ジャンル・要約まで自動で付く
- 並べる… InstagramとTikTokを同じ表に混ぜて、数値で比べられるようにする
- 続ける… シートをホーム画面のアイコンにして、貼るまでの手数を削る
リサーチは、集めた瞬間に価値が出るものではありません。3か月後に「あのとき似た投稿を見た気がする」と言って引っ張り出せて、はじめて資産になります。
僕たちがAIや自動化でやりたいのは、SNS運用を無人にすることではありません。実務を先に軽くして、空いた時間をその人がやりたかったことに返すことです。
リサーチも、編集も、数字を並べる作業も、本来は「何を発信するか」を考えるための準備でしかありません。準備に夜を持っていかれると、肝心のところに手が回らなくなります。僕たちは沖縄の会社で、まわりも人手の足りない中小企業ばかりです。だからこそ、こういう作業から順番に潰していきます。
この取り組みは続きます
今回は「集めて、並べて、続ける」まで。次は、貯まったリサーチから週1で伸びた投稿を自動で拾うところを書きます。うまくいった手順も、外した失敗も、そのつどここに書いていきます。
きれいにまとまってからではなく、途中のまま出していくつもりです。よかったら、ときどき覗きにきてください。
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「リサーチはしているのに、どこにも残っていない」。社内に同じ状態があるなら、一度お声がけください。うちが転んだところは、そのままお伝えします。株式会社lacks japan/沖縄県那覇市。Webシステム開発・DXコンサルティング・SNS運用支援。

